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7.7点(レビュー数:27人)

作者田村由美

巻数27巻 (完結)

連載誌ベツコミ:1990年~ / 小学館

更新時刻 2011-07-21 13:17:28

あらすじ 20世紀末。ある大予言者の予言通り、地球は滅亡の危機を迎えた。文明は滅び、国は暴君が支配し、人々は圧政に苦しんでいた。それから300年後の日本。山陰地方の白虎の村に、運命の子供が誕生した。その名は「タタラ」。日本を救う革命家として、白虎の刀を携え、残りの朱雀・青龍・玄武の刀の継承者を探す旅に出る。(Wikipediaより)

備考 1993年に小学館漫画賞受賞。

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この漫画のレビュー

5点 ニシジマさん

心理描写というものを主として言葉として処理する少女漫画の性向に首を傾げる。
漫画というものは概ねそういう風にできているのだから、という理由で許容していいものなのだろうか。
台詞での説明が先ず在って、それから画が付いてくる、という感覚で物語が進行していく。
漫画とは、そもそも視覚で見せるものであって、文字で読むものでは無いはずだ。
画面→言語という順序こそが漫画の醍醐味だと信じて止まない私にとって、これらの言語→画面という文学的順序を漫画に応用されては困る。
どちらの順序も間違っていないという見方もあるだろうが、文字だけで心理描写乃至物語が読者に伝わってしまうということは、とても危険なことだ。
全ての少女漫画がそうでないにせよ、少なくともこの漫画は文字だけ読んでしまえば、画面を見なくても物語が分かってしまうのである。
そして台詞で説明したものを、わざわざ視覚を持って重複的に親切に説明して下さる大衆迎合的な姿勢と演出法が、感傷という魔物を呼び起こし、人びとを外の感情へと投げ込んでいく。
大衆性を持つことを否定しない。読者を視覚的な想像へと解き放つことを拒むことが全く持って駄目なのだ。
優れた物語性を秘めているし、外の感情が揺れ動いたのも事実としてあるのだが、漫画の持つ言語的大衆性に警笛を鳴らす意味も込めて、5点とする。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-08-20 05:38:53] [修正:2014-08-20 14:09:11]

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