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7.54点(レビュー数:11人)

作者羅川真里茂

巻数32巻 (完結)

連載誌花とゆめ:1998年~ / 白泉社

更新時刻 2009-11-25 06:34:36

あらすじ 本格的なテニス漫画。偶然出会った「尚田ひなこ」に一目ぼれしたという理由だけでテニスを始めた超初心者の伊出延久と、冷めやすい元ジュニアの名選手の滝田留宇衣の二人の主人公の成長物語。

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この漫画のレビュー

9点 とろっちさん

テニス漫画における最高峰。
これまでテニス漫画はそれなりに読んできましたが、これがダントツで面白いです。

主要な登場人物は女子マネージャーを除き、ほとんど全員が男子キャラ。
二人いる主人公も当然ながらどちらも男。 まるで少年漫画。
どの辺りの読者層をターゲットにしたのかいま一つわからないですが、こういうこと言うのも何ですけど
少女漫画ということで知名度的に随分損をしてしまっている作品ではないでしょうか。
作者はこの後実際に「ましろのおと」で少年漫画に移ってしまっていますし。

長編ながらもよくありがちな引き延ばされたものではなく、ちゃんと内容を伴っての全32巻。
むしろ長いからこそ作者の話作りや構成力の非凡さが際立つのかも。
基本的にはテニスの熱い描写と、スポーツを通して成長していく主人公たちを描いた
少年漫画の王道とも言うべき構成になっています。
それとともに少女漫画の特徴である濃密な内面描写がうまく絡み合って話にぐいぐい引き込まれ、
読み始めたら止まらなくなるほどの面白さを発揮します。

そしてこう書くと意外かもしれないですが、この作者は本当に絵が上手いです。
もっと正確に言うと、テニスのプレー描写を、臨場感溢れる描き方で、しかも十分な熱気を伴って、
実に丁寧に格好良く描いています。
だからスポーツ漫画で最も重要な「試合の場面」が最も熱くて最も面白いという作品になっています。
これ非常に大事。

主人公(伊出)が天才過ぎるのはこの手のジャンルの常なので個人的には別に構わないのですが、
確かに佐世古家のドロドロ具合はそこまで必要とも思えなかったですね。
また、2年生でのインターハイ終了から3年生でのインターハイ開始までの期間の低調っぷりが
思ったより長かった(作者曰く、伏線をばら撒く重要な時期)ため、それがちょっと残念。
ただしそこからラストまでの怒涛の展開は本当に面白かったです。

全体的なノリはやっぱり少女漫画なのでどうしても受け付けない人もいるかと思いますが、
そうでなければぜひ男性にも(もちろん女性にも)お勧めしたい作品。
全32巻、読み切ったとき、「いやー良いもの読んだなあ」という気分になれること請け合いです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-20 01:20:52] [修正:2011-09-21 01:18:38]

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