ホーム > 不明 > 月刊少年マガジン+ > Q.E.D. 証明終了

7.57点(レビュー数:14人)

作者加藤元浩

巻数50巻 (完結)

連載誌月刊少年マガジン+:1998年~ / 講談社

更新時刻 2010-08-15 12:40:27

あらすじ 主人公は、マサチューセッツ工科大学を15歳で卒業しながらわけあって日本の高校に再入学し、多方面に豊富な知識を有する変わり者の天才児、燈馬想。そのクラスメイトで、好奇心旺盛、行動力抜群、そして並外れた運動神経の持ち主の水原可奈この2人が、様々な事件を推理力と行動力で解決するというお話

備考 28巻では同作者による姉妹作品「C.M.B 森羅博物館の事件目録」とのコラボレーション企画が行われた。2009年 1月8日よりNHK「ドラマ8」にてテレビドラマ化された(全10回)。2009年 第33回講談社漫画賞(少年部門)受賞。談社の隔月誌最長連載記録作品であり、この記録は現在も更新中である。当初はマガジンイーノ(旧:マガジンGREAT)で連載されていたが、途中で休刊となった為、月刊少年マガジン+に移籍。第2部「iff」に続く。

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この漫画のレビュー

7点 臼井健士さん

「金田一」や「コナン」に対抗できるだけの巻数を重ねながらも終始「地味」な推理漫画。

とにかく見開きページで決めゼリフを派手に決めるようなシーンもなく、「探偵グッズ」が次々と登場するわけでもない。
絵的にアピールするという意味では上記の2作品と比較して弱い点は否めない。

けれど、この作品はその分「謎解き」という面において特化していて、人間ドラマは極力省いて「贅肉を削ぎ落とした筋肉質の作品」としている。その証拠に、毎回の犯人が見つかった後はすぐに終了となっているし、エピローグなどをダラダラと続けたりはしないのだ。

主人公が「理系の天才」という設定も、作者がお得意らしい数学的知識をふんだんに盛り込むという意味では効果的。
同じ天才のはずなのに「理由不明で学業が振るわない金田一一」などとは違うのである。

推理漫画である以上「殺人事件」が起こらないと話にならない・・・という問題点はこの漫画でも解決はされていないのだが、それでも全体的な比率からすると五割前後で、九割突破が確実な「金田一」「コナン」よりもずっと抑えている点も好印象。
ひとつの事件がコミックスのその一冊の中で解決する設定は画期的。
次巻に跨ぐと展開を忘れてしまうという欠点がどうしても出てきてしまっていたが、その問題点をクリアした。

レギュラーは頭脳労働担当の「燈馬」と肉体労働担当の「可奈」の2名にキッチリと分けられているのも「コンビ」という意味においては成功。
前述のようにミステリ系の漫画としては明らかに「金田一」「コナン」の2作品よりも出来が上なのだが、掲載誌が隔月発行ということもあって、コミックスがまともに置いていない書店さえ結構あるというのが現状。

そんな恵まれない環境にあってもコミックスは25巻を突破。
講談社の隔月掲載の漫画の最高記録保持作品なんだそうです。
つまり・・・コアなファンでないと存在自体に気付くことの出来ない漫画でもある・・ということなんでしょう。

ぜひ「金田一」「コナン」とのコラボで調子に乗る金田一一と江戸川コナンを懲らしめて欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-12 20:43:23] [修正:2010-09-12 20:43:23]

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