この漫画のレビュー
5点 臼井健士さん
「蟲」という超自然的な存在と、人とが関わることで起こる不可思議な事件の数々。
「蟲師」という蟲と人との所謂「トラブル解決屋」である男・ギンコの視点から語られる
物語を描く。
時代設定は不明です。舞台は大抵「山中」だったり「海辺」だったりします。
が、文明の利器など全く出てこないため正式な特定は出来ません。
語り部であるところのギンコがかろうじて洋装をしていることから、
(おそらくは)明治以降の日本であるだろうことが推察できるくらいです。
蟲という古来から日本に住む精霊とも妖精とも言えるような存在。
彼等はときに人間に寄生というか、人間の生活圏に入ってくることで
様々な問題を引き起こすことがある・・・・。
それは大抵「不幸なこと」であるので、蟲師と呼ばれる蟲について精通している
プロが問題解決に乗り出すのである。
ほぼ事件絡みの物語ですが、意外なほどに「淡々とした雰囲気」で
物語は進んでいきます。
まるで「昔話」や「童話」を読み終えたような、読後に独特の満足感に
包まれる他に類を見ない作品ではあります。
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[投稿:2010-09-12 20:12:43] [修正:2012-01-03 10:03:10]