この漫画のレビュー
8点 朔太さん
家出をして東京に出てくる兄弟が、最初に出会う人物がイトキン。
上野動物園への案内をしてもらうが、これが有料。漢字も読めない上、
腕っ節もからっきしで、姿も異様。良い部分を見つけるのが困難な人物で、
第1話に登場する脇役か、と思っていたら、なんと最終話まで付いてくる
準主役ではないか。
すぐ夫という主人公のネーミングからいい加減で、これも徹底した駄目男である。
通常では、とてもこの二人を中心に物語は構成できそうにないが、ところどころで
オンナにもてたり、周囲の信頼を得たりして駄目人間でも生きる意味を与える。
しかし、結局はギャグマンガの宿命であるが、それが伏線として更なる笑える逆境となって落ちる。
日本一億総中流時代だった20年前の世代やそこに育てられた子供には笑えても、
戦中戦後世代あるいは今後の就職難民世代は笑えるのだろうか。
いつまでも、すぐ夫やイトキンは架空の人物として笑いたい。
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[投稿:2011-01-08 17:38:38] [修正:2011-01-08 17:38:38]