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6.75点(レビュー数:8人)

作者芦原妃名子

巻数10巻 (完結)

連載誌ベツコミ:2003年~ / 小学館

更新時刻 2010-05-27 17:31:38

あらすじ 植草杏、12歳。両親の離婚を機に母親の実家・島根に越してきた。田舎独特の雰囲気をなれなれしくプライバシーが無いと感じた杏。だが、近所に住む大悟と知り合い、徐々に自分の居場所を見つけるのだった。しかし、彼女を支える母親が仕事中に倒れて…!?
 

備考 2004年、第50回(平成16年度)小学館漫画賞少女向け部門を受賞。
2007年にテレビドラマ化、2008年に映画化、小説化。
 

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この漫画のレビュー

7点 とろっちさん

砂時計。
時間の経過を示す象徴であり、人生を暗喩するアイテムであり、
過去と現在と未来を繋ぐ物語の重要なキーワードであり、杏の大切な想い出。

強気に見えるヒロイン・杏の打たれ弱さ、不安定さ。
自分の弱さを自覚し、そして自分の弱さが周りを巻き込んで傷つけることを自覚し、
強くなりたいと願うものの、なかなかうまくいかなくて。
強くなるために頑張って、頑張って、頑張って、気がつけばただ母親の足跡を追っていただけ…。

12歳から物語はスタートし、26歳でラストを迎える大作ですが、それぞれの年代の季節ごとに
ダイジェストで取り上げていくような形式なので、展開が速いです。
でも軸となるストーリーがしっかりしていて読み応えがあり、キャラ作りや感情描写も上手く、
コメディ部分もあってテンポ良くサクサク読める割に、実に濃厚な本編全8巻。
4人のメインキャラの強さ・弱さ、そして成長が、時間の経過に合わせて丁寧に描かれています。
番外編は2冊も必要かとも思いますが、まあ無いよりはあった方がいいのかな。
あんまり番外が多いと本編の良さが薄れる気もしますけど。

月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
人の気持ちも移ろいやすいものですが、決して忘れられない部分も確かにあって、
そういう気持ちは人生の足枷ではなく、人生を支えてくれている、そんな作品。
過去を大切にし、現在と向き合い、未来を願う。 時の流れゆくままに。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-28 00:49:13] [修正:2011-04-28 00:49:13]

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