ホーム > 青年漫画 > ビッグコミックスピリッツ > 鉄腕バーディー

6.22点(レビュー数:9人)

作者ゆうきまさみ

巻数20巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:2003年~ / 小学館

更新時刻 2010-03-10 19:27:24

あらすじ 廃墟マニアの千川つとむは、友人二人と山の中にあるホテルの跡にやって来た。だがそこには不気味な男たちが潜んでいた。彼らの正体は遙かなる宇宙からやって来た、ギーガーをはじめとする凶悪なテロリストたち。そして彼らを追う宇宙連邦警察の女性捜査官・バーディーもその場に現れた。ところがギーガーを攻撃しようとしたバーディーは、誤ってつとむを撃ってしまい…?

備考 連載誌であったヤングサンデーの休刊に伴い、ビッグコミックスピリッツに移動し、連載継続
→3話掲載し、一旦終了(単行本は20巻で完結)
「鉄腕バーディーEVOLUTION」として、続編がスピリッツ誌上で連載開始

シェア
Check

この漫画のレビュー

8点 ジブリ好き!さん

のんびりテンポでシリアスな事件と向き合っていく、ゆうき節全開な作品。

ゆうき作品に共通することだが、この独特なテンポ(良く言えば日常生活や会話を排さず、むしろベースとしてゆるーくのほほんと進む、悪く言えばさっさとストーリー進めって思うくらいじれったい)が合うか否かで評価が変わってしまうだろう。

だからといってストーリーがつまらないなんてことはない。斬新な設定・話ではなくとも、読ませる力をもったそのストーリーからは、才能よりも経験で勝負するベテラン漫画家としての力を感じられる。

まとめると、ゆうき先生の才能はストーリーや内容に直接表れるものではなく、その繋ぎにある日常的な場面こそが、つまりはこのスローテンポそのものが魅力的なのだと思う。

そしてそこにこそ、多くの読者に支持されて長続きしている秘訣があると思う。斬新な設定や話で漫画を描く才能者は、序盤は多くの読者を惹きつけるが、徐々に設定負けしたり続きが描けなかったり、盛り下がることが多い。バーディの場合、斬新でなくとも王道すぎない、読ませる力をもったストーリーを日常性の中に溶け込ませることで、ストーリーの先を求めるファンと、ゆうき節を楽しむファンの両方を獲得することに成功したのだと思う。
タイプ的には、例えば浦沢先生などに近いかもしれないが、じれったさの質もストーリーテラーとしての質も全く異なる点で、やはりそれぞれのタイプを確立していると思う。浦沢先生のじれったさは、伏線化してストーリーを引き延ばしていくって感じだけど、ゆうき先生のはストーリーを遅らせてでも何気ない会話や流れを捨てないぞって感じだ。

内容は、バーディの過去編はすごく面白いし、全体的に完成度の高いまとまりを見せている。けど、いかんせん完結には先が長そうw

アニメもオリジナルながら完成度が高く、作者の思い入れが感じられる。
ゆうき節を楽しむなら漫画を、ささっとストーリーを知るならアニメをお薦めします。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-03-10 19:57:34] [修正:2010-03-10 19:57:34]

鉄腕バーディーと同じ作者の漫画

ゆうきまさみの情報をもっと見る

同年代の漫画

ビッグコミックスピリッツの情報をもっと見る