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8.06点(レビュー数:264人)

作者荒木飛呂彦

巻数80巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1987年~ / 集英社

更新時刻 2012-05-15 20:18:17

あらすじ 第1部『ファントム ブラッド』(1-5巻)――19世紀のイギリスを舞台に、ジョースター家一人息子ジョナサンと、石仮面の力で超生物になった養子ディオの因縁を描いた物語。第2部『戦闘潮流』(6-12巻)――第二次世界大戦下のヨーロッパ、ジョナサンの孫・ジョセフと、石仮面を創造した「究極生物」達との対決が描かれる。第3部『スターダスト・クルセイダース』(12-28巻)――100年の眠りから目覚めたDIOを倒すため、ジョセフの孫、承太郎一行は日本からエジプトを目指すが、そこには既にDIOの手下が差し向けられていた。第4部『ダイヤモンドは砕けない 』(29-47巻)――承太郎はある目的のためジョセフの隠し子、仗助に会いに杜王町に行く。しかし、杜王町では「弓と矢」の影響により多くのスタンド使いが生まれていた。第5部『黄金の風』(47-63巻)――DIOの息子、ジョルノはギャングスターになるという夢を叶えるべく、ギャング組織パッショーネへの加入を決意する。ギャング組織内の抗争を描いた物語。第6部『ストーン・オーシャン 』(64-80巻)――無実の罪で投獄された承太郎の娘、徐倫を脱獄させる為にやって来た承太郎。しかし、真の犯人の策謀により、スタンドと記憶が奪われてしまう。父の奪われた心を奪い返す為に立ち上がる娘の物語。

備考 後に連載した「スティール・ボール・ラン」は、「ジョジョの奇妙な冒険 第七部『スティール・ボール・ラン』」として扱われる。現在は「ウルトラジャンプ」誌上にて第八部に当たる「ジョジョリオン」を連載中。文庫版全50巻。

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この漫画のレビュー

10点 nur_wer_die_sehnsuchtさん

[ネタバレあり]

荒木というのは、初期の頃から読んで行くと分かるわけだけど、人間の深さというものに非常に興味を持っている男なんだよな。
今時の感覚ではないんだよ。昔の人間が持っていた名誉心とか誇りというものに価値を置いているわけ。初代ジョジョは貴族の子弟だったじゃない。だから他のマンガとは一線を画するんだよな。
私は『ジョジョ』シリーズでは、「ゴールド・エクスペリエンス」の第5部か。あれが頂点だと思うな。マフィアという最底辺の人間存在を主人公とし、人間の最も崇高な何かを描こうとしているよ。

何が崇高なのかと言えば、それは「命懸け」ということなんだよ。ただ優れた能力を持っているとか、そいういう事ではないの。どんな存在であっても、命懸けで何事かをやることに「崇高」があるわけよ。
その命懸けの行為こそが古今東西のノブレス・オブリージュや帝王学の要諦であり、歴史上の偉人たちの共通点なんだから。
そこに人間存在の意義があるわけだから、それを「人間賛歌」と呼んでいるんだな。
その「崇高」を際立たせるために、反対概念としての卑しさもちゃんと描いているんだよ。また色んな価値観に生きる人間を次々と登場させているよな。
よく観れば、みんな一本通っている人物が多いことに気付くよ。それが大事なんだよ。
あの吉良だって一本通っている部分があるわけ。だから読者にも人気があって、死んだ後も活躍してるじゃない。チョコラータなんかもそうだよなぁ(笑)。

知的な攻防で魅せる部分も多々あるけど、本質はそこではないのな。善悪を超えた人間の意義と生命の躍動があるんだよ、あの作品には。
敵であっても何か感心するものがあると、物語は深くなるんだよ。
ダービー兄なんて、もうド変態でいいよなぁ。深さを求めれば、キャラも立つんだよな。
変態って、美学に通ずるものが多いんだよ。

「ジョジョ立ち」って誰かが気付いたわけだけど、あれは変態のポーズだからな。
要は自分の美学のみに生きる者の存在の姿になっているわけ。
でも町中でやってればただの「変態」なんだよ(笑)。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2018-08-10 11:30:36] [修正:2019-04-06 20:06:30]

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