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5.35点(レビュー数:103人)

作者小畑健

原作大場つぐみ

巻数20巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:2008年~ / 集英社

更新時刻 2012-08-24 18:22:14

あらすじ 一握りの者にしか得られない栄光を手にするため、険しい“マンガ道”を歩む決意をした二人。高い画力を持つ真城最高と、文才に長ける高木秋人がコンビを組み、新たなマンガ伝説を創る! 新時代成功物語開始!!!

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この漫画のレビュー

4点 booさん

現在連載中の七峰編に至って何となくこの漫画から受ける座りの悪さというものが見えてきたのでレビューしてみる。たくさんのすばらしいレビューがあるので思ったことをだらだらと書いても多分いいだろう。

漫画家マンガとしては少年漫画的な仕掛けのためにリアリティが失われているのは多くの方がご指摘している通りだ。少年漫画だから…なんて言いたくないけどまあこの仕掛けが成功しているとはあまり言えない。

ただ、人気の出るマンガを作る手段として主人公の2人が採っている方法は非常に興味深いと思った。
例えばバクマンに出てくる作家でいうとエイジは天才型だ。何か凄いなというのは分かっても頭の中がどうなっているのか想像もつかない。
対照的に亜城木は編集者と共に理論やアンケなどの資料から考察を重ねて人気漫画を作っていこうとする。これ、頭でっかちで主人公に魅力がないなんて言われがちな部分だけど、おもしろいマンガを作るプロセスが精神論や感情的な部分ではなく、理論的に読者に分かりやすく描けるという点ではかなり練られた設定だと思う。しかしそのプロセスに説得力を感じず、練られた設定を全く活かせていないからこの点数になったわけで。

<以下ほぼ蛇足>
ここであれ?と感じたのがこの方法論って普段この漫画レビューサイトで書かれているようなことと似通っているなということ。”力のインフレが…”に代表されるようなあの感じ。
もちろん亜城木は生活がかかった上で実際に漫画を作っている。似たようなことをしているように見えても何の責任もなく好き勝手に考えを書いている私達とはレベルが違う。ここは何か申し訳ないなと少し負い目を感じちゃう所。

漫画の作り自体そうなっている上に大場つぐみの素人漫画評論家に対する嫌悪感は序盤から漠然と感じていたし、七峰編に至って表面化した。
ほぼ素人のくせに評論家気取りで他人の漫画をけなす石沢(萌え絵の人ね)は初期から意図的にすごく気持ち悪く描かれている。
七峰はネットから意見を聞いて漫画を作るもネット上の希薄な付き合いゆえに瓦解する。今連載中の所では七峰は素人ながらも漫画に詳しい人に金を払って責任を与えた上で意見をもらって漫画を作っている。多分、ってか絶対その方法は否定されるのだろう。二度目の念押しまで来ちゃったくらいの嫌悪感を感じてしまうのは私の過敏かな? お前ら漫画語るときは偉そうだけど実際作れねーだろみたいな。

おもしろく読めないのは私みたいな無責任に漫画を批評する人を作者が嫌っているんだろうなと感じるのもあると思う。残念ながらそういう意味では公平には評価できないマンガ。批評しない人の意見を聞いてみたいけどネットでは不可能だという矛盾笑。
でもそういう悪意が表に出てしまうっていうのは作者のプロ意識、器が…とか書いてたらいっそう嫌われるな。多分大場つぐみは2chで自分の漫画がボロカスに言われていてトラウマになったというのが私の予想なんだけど。

真面目な話、やはり批評する時は作品に対する敬意を持たなければいけないなとバクマンを読んで強く感じた。安易に0点なんてつけたレビュー(有名作は酷いのが多すぎる)やただただ切り捨てるようなレビューは私自身読んでいて不快になるし。
多分私のレビューにもその種のあると思う。他人の振り見て…ってやつだな。肝に銘じよう。まじで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-08-28 03:33:25] [修正:2011-08-28 09:56:36]

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