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6.96点(レビュー数:50人)

作者鬼頭莫宏

巻数11巻 (完結)

連載誌月刊IKKI:2003年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:28:37

あらすじ ぼくらの大切な地球に、異形の巨大ロボットが迫る!
迎え討つは15人の少年少女のみ! S
Fファンタジーの鬼才が贈るニュータイプ・アクションコミック。
(amazonより)

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この漫画のレビュー

9点 shinpe-さん

ロボットものとか、怪獣を子どもたちが倒すとか、そんな紋きり型の分類じゃこの作品の素晴らしさは説明できないと思います。エヴァとの類似性は両方の作品を見た人なら必ず気づかされる点ですが、エヴァの追体験というアナロジーでは読み解くことの出来ない魅力を抱えた作品であることは間違い無いです。

次々とやってくる正体不明の怪獣。子どもたちの双肩に圧し掛かる責任。悲惨かつ救いの無い展開と結末。でもなぜか読み終わった後に前を向いて、自分の生きる現実に立ち向かわなくては、との決意を新たにさせられる作品です。少なくとも僕にとっては。

おそらく家族の愛、絆、何気ない日常の素晴らしさ、そんなものに子どもたちが気づいていく過程を描いていくのが巧いのです。死を意識しなければ生を意識することも無い。そんな中で彼らが自分たちの使命と向き合い、ありふれた日常を生きていく姿は乾いた印象を与える作者の絵と相まって、この漫画の唯一無二の魅力を構成していると思います。

もちろん物語を支える設定は秀逸の一言。無茶とも言える設定を無理なく物語の枠の中に収めていると思います。

子どもたちが死んでいくことに関しては賛否両論でしょうが、少なくとも実際には絶対あってはならないことを扱えるということも、漫画というメディアの持つ一種の武器なんだな、という当たり前のことも再確認しました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-15 19:10:41] [修正:2010-02-15 19:13:36]

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