ホーム > 不明 > ハルタ > 乱と灰色の世界

6.16点(レビュー数:6人)

作者入江亜季

巻数7巻 (完結)

連載誌ハルタ:2008年~ / エンターブレイン

更新時刻 2009-11-25 00:47:17

あらすじ 地方都市・灰町を舞台に描くマジック・アンド・ライフ。全能の力を持つ者たちが悩んでいるのは、ささやかな日常のトラブル。灰町に隠れて暮らす漆間一家に、幸せの日々が訪れるのはいつになることやら…。

シェア
Check

この漫画のレビュー

4点 Scroogeさん

お父さん、お母さん、お兄ちゃん、妹の四人家族が主な登場人物。
彼らは魔法使いで、ケーキをありったけ出す。空を飛び回るといった
楽しい魔法がとびかう。

漫画としては大変に上手。全てのコマで誰がどこで何をしているのかが明快で、
迷いが無い。
華やかさ、繊細さ、力強さを併せ持つ絵柄も好印象。

ただし、この漫画が何を意図しているのかがよくわからない。
未熟な魔法で騒ぎを起す妹を周囲が見守る、のが基本のストーリーで、
離れて暮らす母恋しさに暴走するのを父と兄が連れ戻す、というのが当初の基本。
そのうちに母が家に戻ると、今度は魔法で外見だけ大人になった乱に恋をする男たちの話になり、
やがて、恐ろしい魔物の封印がやぶれてなんだかエライことに?という話になる。

伏線を回収する一連の物語というよりは主人公一家の出来事を時系列に追いかけている印象で明確な意図やメッセージは4巻時点で読み取れない。
家族史は家族史でいいのかもしれないが、この一家をずっと見守りたいと読者に思わせる動機付けが弱い。

登場人物を所狭しと並べているが、結局のところ、好きな人とくっつくor離れる、家族を守る/敵と戦う、のような動機で動いているキャラクターが多い。

家族関係のあるあるネタでもなく、子供の成長物語でもなく、
魔法で人を助ける人情話でもなく、超能力バトル漫画でもない。
作者が考えた面白いキャラクターの発表会か?

かなり厳しく点数をつけたが、作者の才能が素晴らしいことは疑いようが無い。
よりテーマを絞り込んだ作品を期待する。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-01-31 01:07:07] [修正:2013-01-31 01:07:07]

乱と灰色の世界と同じ作者の漫画

入江亜季の情報をもっと見る

同年代の漫画

ハルタの情報をもっと見る