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6.77点(レビュー数:9人)

作者上野顕太郎

巻数1巻 (完結)

連載誌コミックビーム:2009年~ / エンターブレイン

更新時刻 2010-11-20 04:14:33

あらすじ ささやかだけれど、幸せな家庭を築いていた漫画家に、突如訪れた、悲劇。妻の突然の死。 最愛の人との最後の日々を、繊細で果敢に描き尽くす。 ギャグ漫画界の鬼才が挑んだ渾身の新境地、愛と悲しみに満ちた、ドキュメントコミック。(Amazon内容紹介より)

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この漫画のレビュー

6点 blackbirdさん

同じ屋根の下にいても、お互い別の事をしたり、
話しかけないってことは当たり前にある。
それなのに、ほんの2,3時間見なかっただけの間に、
パートナーが亡くなってしまうなんて・・・やりきれない。

日常の中で、その人「だけ」がいない。
その違和感。
きっと、ずっと、慣れないだろう。

この物語は、まだ彼女が風景に溶け込んでいってしまう前の、
失った悲しみにもがく、作者の姿。
がむしゃらに仕事をしたり、普通に歩いたりしている時に
フラッシュバックのように襲ってくる、得も言われぬ感情。
闇に飲まれてしまいそうなコマ。
哀しいというよりも、何でいないのか感情がついていけなくて
気持ち悪くなりそうな思いが伝わってくる。

どうしてここまで、こんな苦しい時期に描かなければ
いけなかったのか。
自分の人生を切り売りするとか、商売上手とか、
言われることもあるだろうが、本人もこの状況下でも
「おいしいネタ」と自覚しながら書いたほどの確信犯。

他の作品を読んだことがないが、根が漫画家なんですね。
やっぱり表現者、そして、全てを細部に渡って記録する
ことによって、自分の記憶にとどめ、彼女を遺したんですね。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-06-27 22:31:47] [修正:2011-07-25 22:53:22]

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