ホーム > 青年漫画 > ビッグコミックスピリッツ > さすらいアフロ田中

7点(レビュー数:1人)

作者のりつけ雅春

巻数10巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:2010年~ / 小学館

更新時刻 2010-10-10 09:40:32

あらすじ オーライ、旅に出かけよう!! 別れから始まる「さすらい」がある。千葉でトンネル掘りをするアフロヘアの契約社員、田中広。つきあってた彼女の浮気現場に出くわして、大失恋を喫したせいか、どうも毎日がすっきりしない。人生初の“トラウマ”がアフロ頭につきまとうのだった。さあ、人生リセット。嫌なことは全部忘れて、旅に出かけよう。平凡青年代表・田中広の自分探しのさすらいが、動き出す。

備考 『アフロ田中シリーズ』第4部にして最終章。

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この漫画のレビュー

7点 朔太さん

ステレオタイプのイタイ若者像をモチーフにしています。
決してトンでも君でもないんで、普通に生きる若者と
共通するところも見え隠れしていて、読み手の投影と
しても感じられる部分が多いんです。

したがって、一見コミカルで痛々しい田中や仲間の
行動・生活も決して腹を抱えて笑えないですね。
「働かない勇気。」なんてスローガンも一見
馬鹿々々しいのですが、それを望む読み手もその
願望があることに気づかされる、なんてのは一つの例です。

前半は本当にさすらい旅に出て、結局何も獲得する
ものもなく失意のうちに帰郷する田中です。
ここまでは本当に痛々しい。
後半でナナコと出会い、普通の家庭生活を拒否しつつ、
あくまでも稼ぐこと、働くことを拒否しつつ、
女性との生活との間で揺れます。
その一方で、精神的にはやはり落ち着いてきて
安心して読み進めることができるようになってきます。

ギャグマンガのはずが、読者に痛みを与え続ける不思議な作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-12-08 06:13:36] [修正:2020-12-08 06:13:36]

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