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7点(レビュー数:3人)

作者山岸凉子

巻数1巻 (完結)

連載誌ダ・ヴィンチ:2006年~ / メディアファクトリー

更新時刻 2011-04-16 17:04:41

あらすじ 東山バレエ団を経営する礼奈。IT企業家の高遠からの支援もあり、「ジゼル」を上演し自らも出演予定であった。高遠からは近くプロポーズをされると思い込んでいた礼奈だったが、高遠の口から出たのは衝撃的な告白だった。摂食障害の娘、バレエ団を出て行った真美との葛藤など、綺麗だけでは済まない切り口でバレエと人間の心を描く。

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この漫画のレビュー

8点 blackbirdさん

普通バレエ漫画というと、少女が主役。
でもこの作品は違い、40代ですでに母親でもある女性が主役。
つまり、バレエ漫画というよりも(いや、バレエ漫画なんですが)、プロとして若者に抜かれていく、ぎりぎりの年齢の女性の心情を描いた、ちょっとつらい作品。

ライバルはバレエ団を出て行った真実であり、自分の娘。
海外から戻ってどんどん実力をつけていく真実。
そして、やる気がないだけと思っていた娘の舞に至っては、なんと(なぜか)自分が「プロポーズされる」と信じ切っていたパトロンの高遠まで奪われてしまう。この話と、バレエの名作「ジゼル」の「愛=許す」ことというテーマを、うまく絡めている。

しかも後半からは霊まで出て、お得意のぞっとする描写が続くが、最後の最後は何とか希望の持てるエンディングになっていて、よくぞ一巻でまとめたなと感心。

さすが山岸先生。ちょっと違う角度からのバレエ漫画でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-27 22:25:16] [修正:2011-04-27 22:25:16]

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