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5.2点(レビュー数:5人)

作者久保ミツロウ

巻数12巻 (完結)

連載誌週刊少年マガジン:2011年~ / 講談社

更新時刻 2011-09-16 19:20:49

あらすじ 高校生活3年間、友達も思い出も作らず卒業式を迎えた今村金一郎。だが同級生の女子・暁と階段から転げ落ち、気づいたら3年前の入学式の日へタイムスリップしていた! 憧れていた女団長・宇佐美と再び出逢った金一郎は、応援団に入団し宇佐美が独りで頑張る応援団の立て直しを目指す!!

備考 単行本はKCDXから発売。

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この漫画のレビュー

8点 パンダマンさん

 3年前にタイムリープしてしまった主人公が潰れるはずだった応援団を建て直す為に奮闘するというのが話の大筋。しかし、そこに行き着くまでの過程が全然予想出来ない。普通は着地点がわかる物語は魅力が半減するけど、これは着地点は見えるけど、そこまでの過程が全然わからないのが面白い。毎話クレイジーな展開でよくそこに着地したなぁっと感心してしまう。

 大体、主人公が普通の少年漫画と違う。思考はネガティブ。得意技は逆ギレ。普通だとウザすぎて見てられないけど、ネガティブ思考の末の逆ギレで超ポジティブ行動へと転身した時の行動力は見ていて気持ちいい。応援団を変えていくことで、周りの人を変えてゆき自分も知らない間に変わっていく少年漫画らしい成長物語な部分も含んでいます。
メインヒロインの団長は頭が固いが段々とその残念かわいい所を見せてくれるし、一緒にタイムリープした女の子もなんだかんだで主人公を助けてるのが見ていてかわいい。主人公を好きになっていく成績優秀な優等生は見ていて癒やされるし、出てくるヒロイン達はみんな面白いのばかり

これは自分みたいなおじさんが読んでも面白い。いやむしろ高校3年間を経験してるほうが色々うなずけるシーンが多いので面白いかもしれない。けど作者が読んで欲しいのは多分今青春まっさかりな中学・高校生達。この作品の根本的な部分には作者から学生生活を送っている学生への、大分屈折してはいるがエールが込められている。色々なキャラクター達のセリフには3年間の学生生活を後悔せずに送るための数々の名言が出てくるが、それらからその思いを感じる事ができる。ここでいくつか紹介すると

「誤解や勘違いで悩む時間がこの世で一番無駄だ」
「好きとか嫌いとかもっと人間関係を透明化すべき」
「女の為に頑張る男は総じてクズだ!!」

最後の「女の為に頑張る男は総じてクズだ!!」は衝撃的。ヒロインの為に頑張るありがちな少年漫画の主人公を全否定です。この格言は一見間違ってそうに見えるけど、大きな落とし穴があるのは大体想像が付くと思います。この名言を無視するとどうなるか。実際にこの漫画の中で実例が出てくるので、実際に読んで確認してみてください

大分変則的で、先ほど少年漫画的な部分もあると書きましたが上の格言を見てもわかるようにギリギリ少年漫画といったポジションです。すごい感動するシーンとかはないけど、あまり他の漫画では見たことないほどの青春ドタバタ劇は毎回ハラハラドキドキして面白いです。
まだまだ話は続きそうですが、今現在出ている5巻で一応の起承転結の流れが出来ていますので、読むなら5巻まで一気に読むのがおすすめです

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-08-03 20:55:15] [修正:2012-08-03 20:55:15]

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