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7.52点(レビュー数:25人)

作者木城ゆきと

巻数9巻 (完結)

連載誌ビジネスジャンプ:1990年~ / 集英社

更新時刻 2009-11-25 06:30:31

あらすじ 遥か上空にある空中都市ザレムの真下を囲むようにして広がるクズ鉄町。そこでサイボーグ専門医を開業しているイド・ダイスケは、ある日スクラップの山から奇跡的に脳髄を良好な状態で保存している少女型サイボーグのかけらを発見した。意識を取り戻しはしたものの、過去の記憶をすっかり失っていた彼女にイドは「ガリィ」と名づける。サイボーグ技術者としての顔とは別に、賞金首狩りとしての裏の顔も有していたイドの姿を見たガリィは、イドの反対を押し切ってハンターを志すようになる。数々のトラブルに巻き込まれるガリィは闘いになるたび、脳裡に隠された記憶の断片を垣間見る。やがて記憶を失う前は火星に発祥した伝説の格闘技術「機甲術」--パンツァークンストの使い手であることを知る。ガリィの過去とは? そしてこの世界の成り立ちに隠された秘密とは?(Wikipediaより抜粋)

備考 続編として、「銃夢 LastOrder」がウルトラジャンプにて連載中。なおこれには「銃夢」が作者にとって不本意な形で終了を余儀なくされ、ひとまずつけた結末にも満足できなかったので、作者自身が結末のある時点より先を「なかったこと」にし、ストーリーを分岐させて新展開を始めたという経緯がある。B5判の愛蔵版(全6巻)が刊行済み。作品完結後に発表された外伝3本が収録されている他、「LastOrder」への流れに合わせて結末部分が差し替えられている。

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この漫画のレビュー

8点 booさん

まず特筆すべきはこのサイバーパンクな世界観。
ナノマシン、スカラー波、ダマスカス鋼などこういうの好きな人にはたまらないですよね。

ガリィは冒頭でスクラップ畑から掘り出され、全ての記憶を失っている。その名前すらサイバネ医師のイドに与えられたもので彼女には、格闘術以外の全てがない。
SF要素や華麗なアクションにだまされがちだけど本質的には、これはガリィがアイデンティティを求めて戦う物語。作者の説教くささが気になるというのは分からないでもないけれど、内省的な話なんで仕方がない。

こんなに主人公を取り巻く状況がめまぐるしく変わっていって且つおもしろくあり続けるっていうのは稀有だと思う。
クズ鉄町→モーターボール→ザレム、と大きく世界が広がっていく過程は見事の一言。上記のように世界が広がるとともに明かされるこの作品の世界の成り立ち、ガリィの過去にはわくわくするしかない。
非常に画力が高いので、アクションシーンやクズ鉄町などの造形も見応えがある。
バリエーションに富んだ話ではあるが、ガリィの精神的な成長にうまく絡めてくれるので、話としては一貫しており読んでいて気持ちがいい。
LOで作者に無かった事にされた無印ラストだけど、間違えなく傑作。LOでこれを越えられたらすごいと思う。

最後に銃夢を見て心に残った言葉(LOだけど)。
不屈というのは決して折れないということではなく、何度折れても立ち上がるもののことを言うのだ。
SFとか自己の探求が好きな人に、おすすめです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-05 14:49:44] [修正:2011-07-24 00:30:41]

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