同じ月を見ている
作者:土田世紀
雑誌:週刊ヤングサンデー
レビュー全文
10点
:souldriverさん
この作品で土田先生と出会った。
自己を主張することも、他人を疑うことも知らないドンのひたすらにまっすぐな思いには胸を打たれる。
自分の幸せとは自分の好きな他人の幸せ。
そこにあるのは自己犠牲の精神でも博愛の精神でもなく、ただ自分を、そして人間という生き物を信じる心だ。罵られ、嘘をつかれ、裏切られ、どんなに傷つけられても、関わったすべての人たちに人間としての真の誇りを見つけさせていくドンの生き様は本当に不器用だけど、本当にカッコイイ。
生きることはそれ自体が大きな苦痛だ。でも「永遠の場所」は、必死に生き抜くことの中に自分で見つけていくしかない。それは現実の刹那さを突いた心理だけど、同時に人間の暖かさも教えてくれる。
多分僕がドンのように純粋な愛を持つことは一生かかってもできないんだろう。
でも、いつかはそうありたいと願う。
まさに魂を揺るがし、僕の人生観を大きく変えた作品。
おそらく今後も、これほどの影響を与えてくれるマンガに出会うことはないだろう。
『ドン、おはよう! おまえが大好きだ!!』
[ 2007-06-22 22:16:57]
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