もっけ(勿怪)
作者:熊倉隆敏
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
7点
:アルゲマイネ原野さん
あの世の異形のモノが見える体質の姉静流とそれらに憑依される体質の妹瑞生。
両親の元を離れ祖父と田舎暮らしをする二人の異形のモノとの接触と、
それを通じた成長を描いたストーリー。
漫画における幽霊・妖怪が出てくる作品は、霊能力=一種の超能力ととらえ
経文やお札で悪霊を撃退!みたいな派手なアクションバトルになりがちですが
この作品では、妖怪や霊は言うなれば変に首を突っ込んではならない
畏れの対象とされています。
また、憑依する原因が霊そのものというより、憑依される人の精神に依存するという形で、
それに絡めて主人公姉妹が段々と自立していく様を合わせて描いているところが良いですね。
あと、登場する妖怪や霊のキャラクターも
変におどろおどろしさを主張しない、さもそこにいたかのような演出で
実は自分たちの生活の片隅にも潜んでいると思わせるようなリアル感が出ています。
欠点というか上記のように真面目に妖怪や幽霊また霊能体質を取り扱っているせいか、
全体的に雰囲気が暗く、特に二人の学校での人間関係なんかを描いた回は
級友達がやたら陰湿で、読んでてあまり爽快になるという事は無かった印象がありました。
ただ各回のストーリーもしっかりしており、全体的にみるとかなり良作だと思います。
「蟲師」なんか好きな人におすすめです。
[ 2011-11-29 23:46:11]
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