応天の門
作者:灰原薬
雑誌:月刊コミックバンチ
レビュー全文
8点
:Scroogeさん
舞台は平安時代の日本。主人公は在原業平(ありわらのなりひら)と菅原道真(すがわらのみちざね)
世渡り上手なオジサン業平と世間知らずの天才道真、デコボココンビが都の怪異をスパッと解決!といった作品。
テーマに対する統合的なアプローチとそれを実現する漫画技術がすばらしい。
平安時代を描くとなれば、絵柄はうつくしいのが当然。
貴族は権力闘争や家柄、恋に苦しんで当然。
富と知恵と権力が集中する都。閉鎖的な社会で誰しもが苦しんでいる。
そんな中で人一倍利発な道真はどのような思いであったろう?
きっと理不尽に憤り、社会からの脱出を試み、しがらみの中でその知恵で人と自らを救っていたに違いない!という妄想を余すところなく娯楽漫画にしている。
キャラクターの作り込みが深く、平安時代に全く興味がない人でも
感情移入できる工夫がたっぷり詰まっている。オススメ。
やや地味な作品なので、まとめて一気に読むのが良いだろう。
[ 2017-11-17 10:04:02]
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