Pink
作者:岡崎京子
雑誌:NEWパンチザウルス
レビュー全文
7点
:穴子さん
大好きなワニを飼うユミコは、エサ代がばかにならないので売春する。
ピンクの花が大好きで、それを買うためならなんだってすると言うユミコ。
作者あとがきに「すべての仕事は売春である」と書かれていた。
資本主義において、自分を「対価」に報酬を得て、そして欲を消費して幸福を得る。
それについて、売春や他の仕事に差はないのかもしれない。
そんな資本主義的な「幸福」に、ユミコは度々立ち止まって考えてしまう。
もしかしたら誰しもが感じていて、でも知らないふりをするような
言うならば「立ち止まって考えてはいけない部分」のような
「虚無感」が、作品内に多く登場して、考えさせてくれる。
ワニを飼い、売春してお金を稼ぐようなユミコに、共感はできないはずなのに
それでも読み終わった後、どこか自分も考え込んでしまうところに
この作品の素晴らしさがあるのかもしれない。何とも言えない虚無がある。
[ 2009-09-12 18:26:09]
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