ONE OUTS
作者:甲斐谷忍
雑誌:ビジネスジャンプ
レビュー全文
9点
:Suzzさん
一見すると福本的なトリック漫画に見えるし、トリック自体にも魅力はあるのだが、おそらく本質はそこでは無い。
既存の野球(スポーツ)漫画といえば、
練習や特訓を積み重ねることによりポテンシャルを上げる「努力」をしがちであるが、
この漫画おいてはどうすれば勝利できるかを追及することにより
ポテンシャルを最大限に活かそうとする「努力」をする。
たったそれだけの違いで既存の作品にありがちな「パワーインフレ」や「敵キャラとの協力関係」などの展開から
かけ離れた全く新しいものになっている点をまずは評価したい。
そして常に試合自体の勝負と球団経営者達との勝負の2点を平行して進行させるため
極めて次の展開が読みづらく、常に緊張感を維持しつつ期待感を持たせられる。
そしてその平行して進行する全ての事象が仲間の意識改革、つまりは「努力」に結びついているという、
全く無駄の無い構成には脱帽である。
ただし、綺麗に纏めようとするあまり、
後半になって魅力の一つであるトリック要素を用いる機会が激減し、失速した感があるのは否めない。
その点において-1点させていただく。
それでも面白い漫画であることは保障したい。
まだ読んだことのない方には是非オススメしたい。
[ 2008-02-05 03:29:44]
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