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るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―
作者:和月伸宏

雑誌:週刊少年ジャンプ

 レビュー全文  

7点  :みずまるさん 

高校・大学時代に連載をリアルタイムで読み,最近完全版で前編読み返しました.

私の感想を一言にまとめれば
「最初から京都編までは良かった.その後は今ひとつ」
です.

まず,歴史好きの私には「赤報隊」「会津出身の恵」「不平士族」など,ちょっとマニアックな設定がとても魅力的でした.

特に,斉藤一の登場から京都編に至る部分は,この漫画の全盛期でしょう.週間連載漫画に大事な「この続きはまた来週」という “引き”を上手に盛り上げながら,全体的なストーリーにも一本筋が通っていました.週刊連載としての面白さと,コミックにまとめたときの面白さを両立させるのは結構難しいと思うので,このあたりの手腕は見事です.
暗くなりそうなストーリーを,操や爺の登場で明るくしたのも「上手いなあ」と感心しました.さらに,この頃の絵柄や演出は特に魅力的でした.

追憶編はストーリーは良かったものの,「巴」があまりにエヴァンゲリオンの「綾波レイ」にそっくりで,正直引いてしまいました.(それまでも,どこかで見たキャラは多かったですが)
さらに,人誅編では作品が雑になったと思います.死んだ薫が死体から実は作られた人形で実は生きていたというあたりは,その典型でしょう.正直,ずっこけました.連載時には人形を作っているという伏線すら無かったと思います(コミックで追加された?)
また,神谷道場での戦いでは,剣心が雑魚(?)に天翔龍閃を繰り出したり(縁との戦いの複線にしたかったのでしょうが),島の浜辺での四星との戦いは取って付けたようだったりと,首をかしげる展開が多いです.絵柄や演出も現在の作者に近くなり,残念ながら魅力が半減しました.

京都編までは,文句なく面白いです.その後も,「京都編が終わってからはつまらなくなる」という予備知識を持って読めば,楽しめるでしょう.
[ 2010-08-18 04:00:43]
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