パーマン
作者:藤子・F・不二雄
雑誌:月刊コロコロコミック
レビュー全文
7点
:gundam22vさん
この作品は初レビューですし、色々ある作品
なので詳しく書きます。
おそらく知名度は高いヒーロー系の藤子F作品です。
巻数が一般的な虫コミで7巻です。話としては旧作、新作と二つを繋げて、最後に旧作の最終回
を持って来ているという一本に纏めた構成で、
上手くつなげましたが、絵柄、作風の違いなどあります。
ちょっと違いを纏めてみると
旧作・・・F先生初期の絵柄、等身など低い。しかし、話は
子供向けなのに深い場合が多い。
海外に行くことも多い本格的な少年
ヒーロー漫画になっている。主人公が結構命を張る
新作・・・絵柄が完成されている。ご近所ヒーローものになってい
る。全悪連やマド博士などコミカルな悪役
(旧作では彼らもガチ殺しで来るような連中だったが)
パー子=星野スミレ(アイドル)が明確になっている
ので、彼女に焦点を当てた話が結構ある(後述でさらに
述べたい)
話は旧作の方が良いと思います。「パーマンは
つらいよ」とかはメッセージ性に溢れた話ですし、今でもグッ
と来ます。新作はどっちかというとスミレに焦点あてた話が
多くそれ自体は出来が良いですが、話はスケールが小さく
なったのは残念です。
新作は、恋愛はあまり描かない先生が、さりげなくですが、パー子(スミレ)→パーマン→みち子という構図でその要素を描いている
のが面白いです。
これは旧作、新作の途中にある、「ドラえもん」での後日談で、
パーマン最終回後
のスミレが大人になって出る話(虫コミ「ドラえもん」
19巻、24巻の話)から還元したのですが、
それが感動的です。最終回後の後日談を別作品
でやったということに、F先生への「パーマン」、星野スミレ
への特別な思い入れが見えます。
(余談ですが、「中年スーパーマン左江内氏」【これもおススメ。
少し大人向け】の方で成長した脇キャラのパーやんも最終回
で出ます。)
「パーマン」最終回自体は初見で読むと結構衝撃的です。
後日談も切なさがあり、これより後の話は結局F先生は描きませんでしたが、これ以上描くのは野暮と判断してのことだと考えて、読者としては前向きな結末になったと思いたいです。
点数的には後日談の存在、出来も考慮して、作品の古さ・
新旧のバランスの悪さなどありますが、それなりの点数をつけ
たいです。
[ 2010-12-20 07:18:47]
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