グリーンヒル
作者:古谷実
雑誌:週刊ヤングマガジン
レビュー全文
5点
:a6a6さん
グリーンヒルから古谷に入る人なんておそらくいないでしょうから思う存分他作品と比較してみると、
ストーリー、ギャグのキレ、キャラ、爆発力、どれを取ってみてもこの漫画は稲中や僕といっしょに及ばないんですよ。
だけどだからこそ、圧倒的なけだるさがこの漫画を席巻している。
古谷漫画には閉塞した状況でもがく若者という共通テーマがありますけど、稲中・僕といっしょは(もっと言えばヒミズやシガテラでさえも)ストーリーが面白いせいでリアルな絶望感がない。
けれどこの漫画の登場人物たちは終始退屈しているのが凄くよく分かるんです。
何せ生産性のある人間が一人も出てこない。
その負のオーラは読者にダイレクトで伝わってくる。物語を彩る負じゃなくて、正真正銘の負です。作中では"めんどくさい"とも呼ばれているアレです。
稲中読んで中学に戻りたいとか、イトキン達を見てホームレス生活に憧れるとかはあると思うんですけど、
この漫画を読んでグリーンヒルに入りたいと思う人は一人もいないでしょう。それがこの漫画の全て。
[ 2013-03-20 01:15:11]
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