無限の住人
作者:沙村広明
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
8点
:フクポルさん
<所持歴:全巻。収集中>
これが作者の初連載作品とは思えない素晴らしい出来。
最初に読んだ時、
・序盤は黒鉄(冬目景)っぽい(人物描写も冬目景ちっくになる)
・ベルセルクみたいな重々しい感じ
なんてことを思いましたが、全くもってマイナスポイントではないです。
冬目景好き・ベルセルク好きな自分なので、そういう風に見えるんでしょう。
(作者は冬目景先生の大学の後輩らしいので、その辺りも影響してるかも)
さて本題。
序盤は万次・凛の主人公目線で物語が進み、それにより相対する逸刀流は
いわゆる「悪役」の位置付け。
しかし、1方から見れば裏であっても逆から見ればそれは表となるように、逸刀流の目線での話になると、そこにはキチンとした筋があり、一概に「悪役」とは言えない程。
更に無骸流が出てきて、もう単純に「こいつは悪役」なんていう見方は出来なくなります。
他作品のように「悪役にカリスマ性を持たせた」というのとはちょっと違う気がします。
主人公サイド(万次・凛)
逸刀流サイド(天津、他)
無骸流→六鬼団サイド(吐、他)
幕府サイド(英、他)
これらが入り乱れ、積み重ねられて描かれてますので、物語は重厚です。
(英はちょっと噛ませ犬的な感じですが)
どの立場に立って読んでも違和感無く読めます。
それは長所なんですが、1歩間違えれば短所にもなり得るかと。
このまま最終章を上手く纏められれば、文句なしに名作の仲間入り。
ちなみに、自分は単行本を最新巻(25巻)まで一気読みしたんですが、そのせいもあってか、他の方が言われる「監禁編がだるい」ってのはそれ程感じませんでした。
あくまで「それ程」であって、確かにちと長いかなとは思いましたが。
[ 2010-01-09 22:18:35]
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