太郎
作者:細野不二彦
雑誌:週刊ヤングサンデー
レビュー全文
6点
:cardiacさん
個人的にはボクシングに関する物語よりも、ドロドロの三角関係を混ぜ込んだ恋愛話や、かつての憧れからの自立といった主人公の内面的な描写に細野氏らしい魅力を感じていたので、スポ魂路線に突き進んだ後半は少し残念。
あと、作品の後半の展開は、よく練り込まれた作品の多い細野作品らしくなく、かなり無理がある。ボクシングのライバルが父親の愛人の息子だったとか、さらに自分の憧れの人物がそのマネージャーになるとか。
またクライマックスに向けての布石であるとしても、延々ロシアマフィアの話を描き続けるのも、連載が始まった時とはまったく別の漫画みたいになってるし、ボクシングの描写も雑な絵が多く感情移入しにくい。
全体的なイメージが暗いのは、おそらく連載中に起きたバブル崩壊や不景気といった社会世相の影響をモロに受けているせいだろう。次第に主人公が希望を失った元同僚たちの希望の星へと変わっていくのも、信用金庫という舞台を描く上では当時の雰囲気上、避けられないことだったのかもしれない。
[ 2007-12-14 15:56:42]
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