宙のまにまに
作者:柏原麻実
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
7点
:鋼鉄くらげさん
よく引き合いに出されるたとえ話ですが、地球のこれまでの歴史を「一年」の時間の中で表した場合、人類の誕生はほんの五日と少し前で、文明がある程度の形となって発達した時間でさえ、ほんの一分未満のわずかな時間しかありません。ましてや、高校生活三年間の時間なんてのは、たったの0.02秒ほどです。
そんな事を思うと、自分がこれまで生きてきた歴史というのは、宇宙全体の歴史から見た場合、ほんの一瞬の閃光のようなものなんだろうなと、そんな世の無常と儚さを感じさせてくれました。
さて、天文部の活動をテーマとしたこの作品。確かに地味で、読んでいて盛り上がりに欠ける部分は多々あるかもしれませんが、それでも読んだ後には思わず宙(そら)を眺めて、どこまでも果てしなく広がるこの遠大な宇宙に思いを馳せてみたくなる、そんな清々しさと爽やかさを持った作品です。
オススメではないですが、ずっと宙(そら)を見上げて夜空の星々に思いを馳せる、こういう高校生活もきっと楽しかっただろうなと、そんな憧れや羨望を抱かせてくれる作品でした。
[ 2011-09-23 20:57:21]
鋼鉄くらげさんのページへ
この漫画のTOPへ
▲このページの上に戻る
[家]ホーム
ランキング
漫画を検索
[MAIL]お問い合わせ
漫画レビュー.com