GIANT KILLING
作者:ツジトモ
雑誌:モーニング
レビュー全文
8点
:Scroogeさん
フットボールを多面的に描こうとする漫画。
選手、監督、サポーター、様々な立場と思いでフットボールに関わる人たちの
物語を丁寧に描写して、深みのある物語になっている。
作品のテーマは「統合的な視座」の重要性。
空間的、時間的な視野の広さというモチーフが繰り返し現れる。
試合中にフィールド全体を把握する。
フットボールに関わる多種多様な人たちがいる。
フィールドがあり、試合場があり、ホームタウンがある。
時間も流れていく。
スター選手は引退が近づき若手が成長してくる。
生活上の理由でフットボールから離れるサポーターがいて、ずっと地元チームを応援しつづけるサポーターがいる。
これほど複雑な作品をわかりやすく整理する構成力がすばらしい。
作画の上でも5W1Hが明快で申し分ない。
欠点を挙げると、いささか地味。これはおそらく長所の裏返し。
丁寧さは冗長さにつながり、多くの視点は感情移入の弱さでもある。
試合の勝敗をハラハラしながら読み進めるということがない。
[ 2013-03-09 14:38:08]
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