自虐の詩
作者:業田良家
雑誌:週刊宝石
レビュー全文
7点
:まれらさん
世の中の事象は、原則として無意味である。無意味な出来事同士を結びつけ、そこに何かの意味を見つけたいと願うのが人間の悲しさであり、人間の人間たる所以なのだろう。
幸江とイサオを中心に、非情かつ無意味な日常が延々と語られるところまでは、どうでもいいギャグマンガだと思って読んでいた。しかし熊本さんという屈指のキャラを補助線として、無意味な日常はひとつひとつ次第に綴り合わされていき、やがて静かに輝き始める。作者がこの帰納的なストーリーづくりを念頭にして4コマという制約の強い枠組みを選んだのであれば、とんでもない才能である。
熊本さんとの再会シーンは4コマ漫画にあるまじきクライマックスだった。
[ 2007-12-07 00:30:32]
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