自虐の詩
作者:業田良家
雑誌:週刊宝石
レビュー全文
9点
:デスぺラードさん
やられたーっ!
ただの4コマ漫画かと思ったら一流の感動巨編でした。
主人公、幸子は自分の母親を物心つく前に亡くし、顔も覚えていません。父親は駄目人間。貧乏を絵に描いたような小学校生活。
新聞配達のバイトで生計を立てる毎日。しかし、余りの生活の苦しさ、風呂も満足に入れないほどの惨めさに耐え切れず万引きをしてしまいます。
盗んだお菓子を友達に「新製品よ〜!」と言って渡そうとするシーンは見ているのが本当に辛い。
しかし、中学生になり、そんな幸子の前に親友が現れます。
その親友のおかげで幸子は東京へ行くことを決意します。
そして、東京で愛する人を見つけ、貧乏ながらも愛情のある生活を送り妊娠します。(イサオとの出会いも泣けるんだ…これが)
妊娠してからの展開はまさに圧巻。
愛情とは何か。人生とは、幸せとは何か。
漫画の枠を超えた人生哲学。
衝撃を受けました。こんな漫画があったとは…。9点を献上させて頂きます。
個人的には親友と再会するラストシーンよりも幸子が母親となることを知り、自分の母親の顔を思い出すシーンで涙腺決壊しました。映画版もお勧めしておきます。
[ 2008-08-27 14:56:17]
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