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作者:石塚真一

雑誌:ビッグコミックオリジナル

 レビュー全文  

8点  :souldriverさん 

毎年のように報道される冬山の遭難者のニュースを見て、「なんでこんなバカげた危険を冒す人間が後を絶たないんだろう…」と思ったことはないだろうか。僕もその一人だった。
この漫画はそんな疑問に対する答えの一つを示してくれると同時に、日常においても常に生と死が隣り合わせであるという現実の厳しさを語ってくれる。

人と人との関わり合い、人と自然との関わり合い、そして生者と死者との関わり合い、そんな「言葉以上の」コミュニケーションの描写が非常に上手い。主人公・三歩の救助活動に向き合う姿勢のまっすぐさには尊敬の念すら覚える。
画力にものを言わせて山岳の風景の素晴らしさを見せるのも一つの(最も簡単な)方法だが、この漫画はそれをやらない。しかしなぜか、あまり描かれることのない山頂からの壮大な眺めが頭の中にしっかりイメージできる。作者の持つ構成力の高さの産物だろう。

他の方の指摘にもあるように、巻を重ねるごとにマンネリ気味になってきてる印象は否めない。どんな終わり方を見せてくれるのか、そして個人的に好きなキャラであるザックの出番が増えることに期待を込めて。
[ 2008-05-20 12:08:08]
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