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ナチュン
作者:都留泰作

雑誌:月刊アフタヌーン

 レビュー全文  

10点  :bamoraさん 

難しいことや多少複雑なことを説明するとき、結論をいきなり言っても伝わりません。結論を理解するのに必要な情報を相手に与えて理解させた上で結論を伝えないといけません。このナチュンという漫画は近未来のSF作品としてスタートして、多少SFっぽい設定もあるけれどもそれほど遠くない未来が舞台で、しかも全体的にマッタリしていて、言うほどコテコテのSFではないな、というのが第一印象でした。そんな感じが2巻まで続きます。この段階で投げた人も多いかと思いますが、実はここまでの流れは全て布石です。実に長い布石です。ですが、この布石はその後の展開を理解する上で必要不可欠ですから、この1巻2巻がなければ3巻以降が楽しめないのは明確です。
 なんだか僕の説明も前ふりが長くなりましたが、結論を言うと、この漫画はコテコテのSF作品です。3巻以降に怒涛の急展開があります。物語の序章で主人公を沖縄に走らせる原因になった天才教授のレポートに隠された謎をめぐって色々な人たちが、漸く、3巻にして漸く、動き出します。怒涛のように動き出します。世界を揺るがす展開がまっています。
 あと絵について。あれを全部一人で描いているっていうのはすごいです。アシスタントいないみたいです。絵は多少雑ですが、背景の描写に並々ならぬ努力を感じます。
 SF漫画といえば海外でネビュラ賞だかヒューゴー賞を唯一漫画作品で受賞したウォッチメンとかがありますが、あれより何倍も面白いです。僕の中でナチュンはネビュラ賞受賞作品超えてます。
 都留先生!ラストに向けてがんばってください!
[ 2010-01-11 17:11:21]
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