火の鳥
作者:手塚治虫
雑誌:野生時代
レビュー全文
6点
:bugbugさん
手塚治虫の代表作とよく言われる本作であるが
作品の中に粗が目立つ。批判を加えないわけにはいかない
火の鳥の目的意識に一貫性がなく、作中でのテーマ自体が揺らいでいるように感じる
時代時代によって、火の鳥をめぐる人間模様が
実に、さまざまな角度から描き出されているが
時代によって火の鳥の行動原理が異なるように感じてならない
ある時は生命体の代弁者であり、ある時は傍観者であり、ある時は悪役にさえ化ける
こうしたブレがそのまま批判点になるとは思わないが
時代を超えた背景の中に、作品タイトルでもある火の鳥を紛れ込ます以上
一貫していたほうがよかったと私は考える
批判めいてしまったが
歴史を独特の解釈でエンターテイメントに落とし込み
SFを奇異な視点で展開させ
人間のあくなき欲望と、愛情と、運命を描き出した作品として
よく出来ていることは疑いようがない
現代編を描くことなく、作者は病に倒れるが
残念でならない
[ 2009-01-27 23:06:20]
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