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雪の峠・剣の舞
作者:岩明均

雑誌:ヤングチャンピオン

 レビュー全文  

8点  :red-eyesさん 

かなりの良作。
短編『雪の峠』『剣の舞』2作品を収録。一応、歴史物。史実を大胆に改変している模様。

1.雪の峠

 ”戦”って何だろう、と考えさせられる作品。そういった意味では、現代にも通じる。

 時は、関が原の合戦後。佐竹家の都の決定につき、渋井内膳と梶原美濃守が攻防する、というお話。

 構成が秀逸。つい、一コマ一コマに意味があると思って読んでしまう。

 読後感としては、かなりのスッキリ。だが、このスッキリにだまされてはいけない、のではないか。『戦』って何だろうって考えさせられる作品。

2.剣の舞

 『無常』を楽しめる作品。

 時は戦国。農民の娘ハルナは、戦争に巻き込まれ、侍に連れ去られ犯され、家族を皆殺しにされる。その後、疋田文五郎に弟子入りし、侍に復讐する、というストーリー。

 ミクロな見方としては、ハルナの成長、ほろ苦い恋愛、復讐、という1人の人生を楽しめる

 マクロな見方としては、戦とは何か、時代の流れとは何か、そもそも人生ってなんなんだ、という点について考えてしまう作品。

 岩明作品らしく、構成はかなり入念に練られていて、一コマ一コマ良く練って描かれている。 良いキャラを作るというより、舞台の中に人を配置していくことによって構成していくという、この作者の手法を十分に楽しめる。

3.まとめ

 どちらも、かなりの良作です。短いからすぐ読めるし、買っても1巻なので、興味があれば読んでみてはいかがでしょう。
[ 2009-12-06 23:38:01]
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