謎の彼女X
作者:植芝理一
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
5点
:Scroogeさん
スーパー不思議ちゃんでクラスから浮きまくりの女の子に恋をする男の子の話。
魔法だの世界の運命だの必要ない。年頃の男の子には同級生の女の子がいちばんの謎である。
といった主旨のことを1巻に書いてあったと思う。それは全く正しい。
しかし、物語に進展がないまま新しい女の子が繰り返し登場するので、
結局エッチな目で女子中学生を眺め続けるだけの漫画になっている。
物語として読み解けば、不思議ちゃんの正体は自意識過剰のイタイ子供でしかないし、
男の子は、女の子に性的興味があるから女の子の設定に付き合っているに過ぎない。
それをキチンと踏まえたうえで2人で大人になっていく、
という話になったらいいんじゃないかな、でもならないんだろうな、と思う。
完結したのでレビューを見直し。
連載が長くにわたったためか娯楽性やフェティッシュさを諦めて
主人公カップルとその周囲の人たちの性の物語になった。、
異性を好きになることで、自身の性を確立し成熟していく話。
そこに謎も何もない。若者の自意識過剰な妄想や高すぎる期待を
ただただ凡庸でありふれた温かい人生に着地させていく。
ヒロインも可愛いといえば可愛いぐらいの10人並みの女の子として描きなおされる。
萌えやあざとさを避けることで、カップルの互いの愛情が際立つように配慮されている。
絵ヅラを平凡にしすぎると般ピーが浸っているだけになってしまうので、
結構むずかしかったろうが概ね成功している。
話しの進みが非常にゆっくりだったのを短所と見るか、長所と見るかが評価の分かれ目か。
[ 2012-07-29 19:13:16]
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