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どろろ
作者:手塚治虫

雑誌:冒険王

 レビュー全文  

4点  :DEIMOSさん 

48か所の体の部位が欠落して生誕した百鬼丸が、妖怪を倒すことで失った体の部位を取り戻していく妖怪退治冒険譚。なお、タイトルにある「どろろ」とは、この百鬼丸の旅に同行する、コソ泥の少女で、こちらは単なる脇役。

体の部位が欠落、という障害者を想起させる設定にさすがに当時の読者も抵抗があったのか、サンデーでの連載は打ち切りとなっていたようだ。今見ても、この設定は相当気持ち悪く、胸がスカッとする類の冒険譚とは一線を画す、陰惨な雰囲気の漂う漫画である。百鬼丸×どろろは、ブラックジャック×ピノコにも通じる面白いカップルであるが、どろろが思いを寄せる部分をもう少し掘り下げてもらっても良かった。

全4巻で描かれるのは、せいぜい妖怪数体を倒す部分だけで、感動を得るには物語が細切れすぎた。バトルシーンも単調で、1,2ページで終わってしまうのも、今となっては迫力に欠く印象。手塚漫画は、粛々と大河を描き切った火の鳥やブラックジャックでこそその真価を発揮しているといえるだろう。
[ 2013-04-27 23:37:04]
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