夕凪の街 桜の国
作者:こうの史代
雑誌:漫画アクション
レビュー全文
9点
:lillyさん
小学校の時、六年間平和学習があり、
中学の時も、三年間平和学習がありましたが、
そこで見る平和学習映像(アニメ映画、実録映像)が苦手でした。
大体夜眠れなくなるタイプだったので。^^;
ほかの漫画でいえば、
手塚治虫さんの「紙の砦」はしばらく鳥肌が立ち頭から離れませんでしたし(当時専門一年だったんですけどね)、
同じ原爆を取り扱っている「はだしのゲン」は未だに読めないでいます。
そんな私なんですが、
ここの評価を読んで、とりあえず読んでみたい!と思って、
近くのレンタル店で借りて読みました。
とりあえず、「夕凪の街」の感想のみ失礼します。
小学校の修学旅行は広島で、
原爆ドームも平和記念館も平和の子の像も行ったのを思い出します。
原爆後遺症というのは、言葉では知っていましたが、
どんなものかまで、知りませんでした。
ほかの方もおっしゃっていますが、
ライトな絵柄だけど、内容は重い。
読み始めは進んでいきやすいけど、読み進めるとどんどん辛くなる。
幸せになることに罪悪感を感じる主人公は、井上ひさしさんの「父と暮せば」を最初浮かべましたが、
結末があまりにつらい。
寝たきりになり、見舞いを受け、吐血を繰り返し、目が見えなくなり、死を待つのみ
ここの流れは、読んでいてつらい。
ただ、独特のかわいらしさと、
そこまで悲惨な描写を感じなかったので(私の感想ですけどね)
「戦争作品が苦手」と思う方にも、ぜひとも読んでいただきたいと思う作品です。
きっと、何か感じるものがあると思います。
あと余談ですが、
「お富さん」の選曲が、なかなかうまいなと思いました。
「そこそこ昔」の曲ではあるのだけど、戦時中の曲ではなく、
時代を反映するにわかりやすい選曲なのかなと。
[ 2011-01-09 23:20:02]
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