弁護士のくず
作者:井浦秀夫
雑誌:ビッグコミックオリジナル
レビュー全文
7点
:souldriverさん
態度・言葉遣いは最悪、金に汚く、ついでにスケベでデリカシーもない嫌味たらしいオヤジ。こんな世間のイメージからはかけ離れたひねくれ弁護士を中心にしたヒューマンドラマ。主人公はもろビートたけしがモデル。
この漫画では法における「正義」や「道徳」というのが徹底的に滑稽なものとして描かれる。それらに巧妙に隠された事件の裏の裏を、常に本音で巧みに掘り起こしていく九頭の調査や弁論が見もの。
ドラマの中に主人公が組み込まれているのではなく、九頭はそこで起こっている事件に関わりつつも常に斜め上から物事を俯瞰し、的確に真理を突いていくのだ。この作者さん、現実描写が恐ろしく鋭い。
絵はかなりデフォルメされており、はっきり言って画力は低い。しかし登場人物が時折見せる裏の顔の描写が秀逸で、絵の上手い下手では測れない表現力の高さが感じられる。
決して感動があったり、なるほど!というような内容ではない。
しかし読めば読むほどうーむと唸らされる良作。
[ 2007-11-05 19:42:53]
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