おやすみプンプン
作者:浅野いにお
雑誌:ビッグコミックスピリッツ
レビュー全文
8点
:朔太さん
一言で言えば、ビジュアル化された純文学。太宰治に通じる系譜を感じる。
小野寺雄一も含めたプン山一族は全員、自殺願望を抱きながら一縷の希望を人生に
託している。閉塞感と将来への未期待で全編が覆われていて、人生の重い課題を問う。
一方で、優れた画力が有りながら、思い切った主役一族の簡素化表現で奇抜さを装う。
その点で、芸術性は十分であり、インテリ読者だけを囲い込む。
こんな手法があったのかと驚いている内に、プンプンの人生に読者も関わりを持たされた
感じがする。読後感は良くないが、南場サチの菩薩に通じる母性で救われる。
シナリオの上手さで読まされる。一読をお勧めする。
13巻読破。
[ 2015-07-03 00:26:26]
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