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名探偵コナン
作者:青山剛昌

雑誌:週刊少年サンデー

 レビュー全文  

7点  :チーズカバオさん 

青山剛昌のはヤバいところは、大衆にウケる作品創りのセンスと、オタクのツボをしっかり刺激するセンスを超高レベルで両立していることである。

コナンが老若男女幅広い層に親しまれる、国民的なアニメの領域に達しつつあるのは、ある程度共通の認識だろう。
国民的なアニメのポジションを確立することは確かに素晴らしいが、大衆にウケが良いと言うのは、裏を返せば一部のオタク的な層にとっては刺激の足りない保守的な漫画になりがちであるとも言える。

だが、コナンはそういった他の漫画と別次元である。
青山剛昌は、時代に応じて確実にオタクが萌えるポイントを捉え、的確にそれに応えるキャラクターや展開を送り出してくるのだ。

直近では、オタク界隈では軽い社会現象となった「安室透」の件は言うまでもないが、古くは服部平次や怪盗キッド、灰原哀、比較的最近では世良真純などの良い意味であざといキャラを、ナチュラルにシナリオに投入してくるのだ。

また、蘭や新一などの、初期から登場するレギュラーキャラも上手く時代に合わせて最適化させてくる。

だからと言って一般層が近寄りがたい作品になったかというと、テレビアニメがほぼオリジナルのシナリオで保守的な話ばかりをやっているので、敷居が高くなった感じはあまりない。
また、原作もその流れを引き離すほど突飛なことはやらず、程よく刺激的な展開を織り混ぜているのがとても高度な作品創りをしていると思う。

少年漫画の代表格でありながら、ここまで王道と絡め手を使いこなす人は、現役の漫画家では他にいないのではないだろうか。
[ 2018-12-10 09:41:15]
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