砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
作者:杉基イクラ
雑誌:月刊ドラゴンエイジ
レビュー全文
7点
:Scroogeさん
桜庭一樹の同名小説のコミカライズ。
少女が世界の残酷さと向き合っていく話。
山田なぎさは、家庭に問題があり早く自立したい。
収入、職業、資格、そういったものを「実弾」と
彼女は呼んでおり、生きていくための「実弾」を欲しがっている。
転入生、海野藻屑(もくず)は虚言癖の美少女で、
自分を人魚の姫だという。
藻屑はクラスに受け入れられない。
なぎさは藻屑に反感を抱きながらも、懐いてくる藻屑を拒否できない。
なぎさの兄は、そのような藻屑の言動を、何も打ち抜けない砂糖菓子の弾丸のようだと評する。
田舎町の穏やかで心地よい閉塞感、少年少女の頼りなさや純粋さなどが
よく描けている。
周囲で見守っているつもりで子供を救えない大人たちとの距離感もいい。
かなり重たいテーマなので、気軽に読める漫画ではないが、
好きな人にはたまらないだろう。
[ 2011-07-12 14:29:03]
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