シャーマンキング
作者:武井宏之
雑誌:週刊少年ジャンプ
レビュー全文
6点
:右から左へ。さん
皆さんちょっと評価辛くないですか。ってことで一筆。
ラストこそ未完で終わらせてしまったが、序盤、中盤まではそこそこまとまりのある話だったと思う。アンケート至上主義の週刊少年ジャンプの編集部の阿呆な方針で打ち切られたものの、武井宏之自身、様々な場所でシャーマンキング打ち切りの無念さを述べている。ゆえに、伏線や能力のインフレのせいで話が滅茶苦茶になったから打ち切ったというのはあやまりだと思われる。
元の話に戻る。
絵も、オーバーソウルのメカっぽい描写など、好き嫌いは分かれるとは思うが、私としては結構好きであった。コスチュームがオーバーソウルの能力に影響するとか、面白い設定もあった。また、皆さんがおっしゃるように、アンナのサイドストーリーである恐山ルヴォワール編では、武井宏之の持つ才能の片鱗が見えた。
詩とストーリーを融合させるうまさは、他の同様の漫画家よりも優れていたと思うし、情緒あふれる恐山の描写もうまく描けていた。何より、アンナがなぜあれほど葉に固執しているのかもわかるように、サイドストーリーで設定を回収しようとし、連載継続への積極的な姿勢がうかがえた。
終盤はやや失速気味であったが、それでも他の週刊少年ジャンプ連載作品と比べて、著しく品質が劣化しているわけでもないように感じた。何より、インフレや設定の破たんは長期連載作品では、ほとんどの作品で見られることであるわけだし。そもそもハオが強すぎるおかげでインフレも吸収できる要素があったわけだ。
それだけに打ち切りは残念だった。あれさえなければ平均で7点ぐらいの評価になってもおかしくない作品である。惜しいんだが、未完終了だけは言い訳のできない事実であるので、やや辛めに6点とした。良作漫画ではあると思う。
[ 2008-10-19 19:19:59]
右から左へ。さんのページへ
この漫画のTOPへ
▲このページの上に戻る
[家]ホーム
ランキング
漫画を検索
[MAIL]お問い合わせ
漫画レビュー.com