ヨコハマ買い出し紀行
作者:芦奈野ひとし
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
8点
:ゴーヤーチャンプルーさん
癒されます。人類がゆっくりと滅亡していく「夕凪の時代」を生きるひとたち。こんな終焉もあっていいのだなぁ、と、素直に感じ入りました。
作者曰く「てろてろ」としたアルファさん達の日常は、味わい深く、釣りに似ているような気がします。某漫画から言葉を借りるなら、「無為に時間を過ごす楽しみ」というか。合わない人は本当に合わないでしょう。しかし、このような行間を読むような作品こそが、漫画という表現のひとつの答えだとも思えるので、もっと評価されて欲しいです。その意味で、新装版の出版は非常に嬉しいです。
最終巻あたりは、時間経過が早く慌ただしいという意見もあるようですが、「別の時間の船に載っている」アルファさんが時代に置いてけぼりにされる悲しさのようなものがよく現れていると思います。マッキの寝顔を見ながら過去を顧み、鏡の中の自分を見て「早すぎるよ…」と涙するシーンは本当に胸が熱くなりました。
今月に出る新装版の最終巻に、読み切り「峠」が収録されているのかが、個人的に気になる。
[ 2010-06-11 20:42:59]
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