capeta
作者:曽田正人
雑誌:月刊少年マガジン
レビュー全文
8点
:右から左へ。さん
熱いし、いい作品。
天才を描かせるとうまい作者。天才といっても、凡人である自分が読んでも共感できるような主人公である。自分の大切なことになると喜怒哀楽が表情に出て、負けず嫌いな人。
だが、何かが足りない。ライバルはうまく描けてるのだが。脇役にもう少し上昇志向の普通な登場人物を配置してもらいたかった。主人公も共感できるんだけど、優等生すぎるというか。
結構シビアな状況の中でも、みんなひたむき。常に前を向いて、ライバルを追いかける。そういう主人公たちが魅力的でもあると同時に、見てて疲れる。どうしても凡人としての読者としては、普通あんなにシビアな世界に生きてたら、みんながみんな進むだけじゃ無理だ。覚悟はあっても折れてしまう時があると思う。敗者は立ち去るのみ。その事実は描かれているのだが、敗者をもう少し深く描いてほしかった。
漫画の中に引き込まれるんだけど、パワー不足だったのかな。どこかでそういうことを考えながら読んでしまった。スラムダンクは天才ばかりの中でも楽しめたのだが。
カートとかF1とかはあまり詳しくなかったから、そこら辺りの描写は迫力があったし(詳しい人でもそうかも)、知識面でも作者の自動車レースに対する思い入れが感じられた。
全体的にみると良作の漫画といえる。漫画に完全には引き込まれなかったが、登場人物の熱い鼓動は伝わってきた。しかし、うまく言語化できなかったのが残念だが、このモヤモヤ感を感じる人は結構いるかもしれない。少なくとも私はそう感じた。人によっては日常生活に影響がでたりする作品。8点。
[ 2008-10-15 13:40:13]
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