7SEEDS
作者:田村由美
雑誌:月刊flowers
レビュー全文
10点
:鶴さん
『絵が嫌いならばこそ、ぜひ手にとって見て欲しい作品です』
評価:一生手元において置きたい作品の中のひとつ
この作品の最大のポイントは、少女漫画でありながら、グロ描写があることでも、SFであることでも、サバイバルであることでもありません。
群集劇でありながら、ひとりひとりの心理描写を丁寧に描いていることです。
たしかに舞台設定も非常に面白いのですが、読めば読むほど上記のポイントは、キャラクター、心情あるいは信念とでも言うのでしょうか。そういうものを表現するためのツールに思えてきます。
あくまでも一個人の意見ではありますが、それくらい、心理描写=成長=生きるということに重きをおいている作品だと思っていただけると幸いです。
(これは田村由美の他作品も同じかと)
このポイントは群集劇が苦手な人からすれば、視点が定まらず不安定な作品ということになりますが、好きな人からすればたまりません。
正直、田村由美に多大に影響を受けている私でも、絵はあまりうまくないと思います。最初は苦手でした。
けれど途中で絵の上手い下手が気にならなくなりました。
途中でむしろこの絵でなければこれほどの激しい感情を抱くことはないだろうと気が付きました。
この作品は好きになるにしても嫌いになるにしても、普段はそう出てこないような激しい感情を掘り起こしてくれるものです。
もし退屈でたまらないのであれば、この絵に嫌悪感を抱くのならば、ぜひ手にとってみてください。
どんな感想を抱くかはわかりませんが、少なくとも退屈はしないことでしょう。
(おすすめはまとめ読みですが、そこはここにお任せいたします)
※田村由美の作品は『BASARA』→『シカゴ』→『巴がゆく!』→『7SEEDS』→『猫mix幻奇譚とらじ』の順番で手に取りました。
※間違いなく自分の人生に影響を与えたので点数を変更。
9→10
[ 2014-09-27 20:06:04]
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