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NARUTO-ナルト-
作者:岸本斉史

雑誌:週刊少年ジャンプ

 レビュー全文  

5点  :shunさん 

はっきり言って、中盤以降は惰性で見た。
他のレビューでもある通り、中忍試験までは面白いと思ったが、
それ以降は風呂敷の広げ方と、たたみ方に失敗している。
世界観を急に大きくして、展開を大きく動かそうとしたが、
作者の思いと読者である私にズレがあったように思う。
特にサスケをめぐる友情劇は、もはや理解不能のしつこさであり、
作者が伝えようとしているその重みが、こちらまでうまく伝わってこなかった。
その他の世界観も、スケールを大きくしようとすればするほど、読者置いてけぼり状態になった。

絵はのっぺりとした作画に線画で立体化しようとしているのはわかるし、
複雑なトーンを極力使わないようにしているのかもしれないが、はっきり言って見づらいし、
結果的に作品の魅力を半減している気がする。
構図への挑戦はわかるが、動きに魅力がなくカッコいいシーンがパッととしなかった。
キャラクターデザインもワンパターンで、十尾も含め絵的には少し物足りない印象。

前述のとおり、中盤以降は何もやってるんだかと気持ちが乗らないまま終盤まで駆け抜けた。
ダラダラと戦うのではなく、メリハリをつけてもらわないと、戦いの意味が薄れていくように感じた。
中忍試験まではキャラのアイデアと世界観の広さがちょうどよい範囲だった。
いつの間にかいろんなことができるキャラクター達からは、読者の予想を裏切った展開は作り出せない。
序盤で世界観の構築に成功していただけに、その後続くダラダラとした展開は残念だった。
要は怨みが物語の根底にあり、底が浅い作品となってしまった。
[ 2016-02-22 10:27:20]
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