ちはやふる
作者:末次由紀
雑誌:BE・LOVE
レビュー全文
7点
:ジブリ好き!さん
この内容を、この画で、「少女漫画」としてやったからこそ、この漫画は大成功を収めたのだと思います。
この作品、題材こそ斬新なものの、展開はあくまで王道です。そこらへんの少年スポーツ漫画のようなベタな内容なんです。
だけど「熱さ」が凄い。
千早の一途な情熱、それに触発される仲間の熱さ。
この熱さは、変に奇をてらった展開でない、シンプルなストーリーと、少女漫画が強い分野である、人物の細かい心理描写からくるのだと思います。(このポイントを絞ったストーリーというのも、少女漫画らしいと思う。)
また、熱さ加減も絶妙です。同じ題材で男性作家が描いたとしても、「熱い」ではなく「暑苦しい」になってしまいかねません。
相手も仲間もみなカルタに熱くなってるから、僕らもカルタを魅力的に思えてくる。
そう、この漫画は「物語」を楽しむのではなく、「カルタ(百人一首)」を楽しむ漫画なのです!
さらには、抜け目がなく面白いオマケ4コマや、少女漫画の18番、恋愛。
この作品は「少女漫画」であったからこそ面白く、女性読者にも男性読者にも適度な熱さを保ち、そのベタな展開をカルタの魅力へと昇華させたのだと思うのです。
[ 2010-03-20 04:14:22]
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