愛しのアイリーン
作者:新井英樹
雑誌:ビッグコミックスピリッツ
レビュー全文
7点
:DEIMOSさん
愛という言葉を借りて、人間のダークサイドを描き出した欲望丸出し漫画。
もうなんかね、とりあえず汚い。えげつない。勢いだけ。
読んでいてとにかく疲れる。心地悪い。
しかし、読み続けてしまう。のめり込んでしまう。
これが、新井英樹の力。もはや麻薬。計算というよりは暴走で描かれた故の愛おしさ。
不必要な性描写は、同人誌か、と思えるほど。
しかも、キャラクターがみんな不細工なのは新井作品の共通点。
かわいい萌えキャラなんて描いているけど、鏡を見てみなよ、現実のお前の顔なんて所詮こんなもんだよ、と言わんがばかり。
汚さを描き続けることで、かえって、その中に光る「愛」の美しさが強調されるというコントラストの妙。
岩男の人生を誰が否定できるというのだろう?
20年後、自分が岩男になっていないという保証がどこにあるのだろう?
本当は決して笑えない内容なのだ。
[ 2011-03-21 20:30:02]
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