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COPPELION
作者:井上智徳

雑誌:月刊ヤングマガジン

 レビュー全文  

5点  :朔太さん 

原子力事故が原因で死の街になってしまった東京を舞台に、
遺伝子操作を受けて放射能抗体を持つ少女たちの活躍の
お話です。
2011年3月11日以前に、このような設定が漫画に持ち
込まれていたということを後で知って、驚愕しました。
国や電力会社の思惑、対応等、まさに予言の書ですね。
この点は高い評価を与えられます。

そして、当初の2巻、3巻までは、彼女らの前に待ち
受ける様々な謎、政治的な闇、東京を巡る世界の思惑、
その大きな流れに奔流される少女たち・・・なんて
話が一体どう展開されるのだろうと期待が一杯に
なりました。

・・・が、そんな話は脇に追いやられて、遺伝子操作を
恨みに思う側の少女たちと正義側少女でバトルを始める
陳腐な展開が始まりました。いわゆる仲間割れの話
じゃないの、というツッコミを入れたくなります。
ネタバレになるのでこれ以上は止めますが、その先も
敵が入れ替わるだけでほとんど同じ展開が繰り
返されます。

長編作品なのでコアなファンがいるのでしょうが、
興味をさらに先送りにしている感じがしました。
誰かしっかりとした編集者にかかれば、政治的にも
SFとしてもトリックサスペンスとしても展開が
期待できたすごい作品になったかもしれないのに、
単純な恨みをベースにしたバトルものに成り下がった
のは勿体ないなあ、と思います。

我慢してきましたが、12巻で撤退致します。

[ 2016-09-02 05:37:42]
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