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70億の針
作者:多田乃伸明

雑誌:コミックフラッパー

 レビュー全文  

6点  :bugbugさん 

マンガの評価が上から順に
名作>良作>佳作>凡作>駄作 だとしたら
この作品は、名作になりそこねた佳作です。

いわゆるSFなんですが、オタク受けするような小難しい設定ではなく
「進化」というキーワードを軸にストーリーが展開し、SFは抽象的な表現にとどまる
(それが良いという人もいれば、悪いという人もいるだろうが)

主人公ヒカルが宇宙人を通して友人家族との交流を獲得していく様が本作のキモではないでしょうか。
4巻という短い巻数をどう考えるかにもよりますが
ここをしっかり描写できなかったことが、名作になり損ねた理由だと思います。

ラストにかけてはうるっとしないこともないですが、
孤独な少女の葛藤なり人と触れ合うことの喜びを丁寧に描写せず、
バトルというフィルターを通してしか描けていなかった。故に消化不良に陥る。
バトル描写が秀逸ならそれでもいいんですが、
アクションをそれほど描ける作家とは思えないんで、期待しないほうが

「他者との関わりを拒絶する少女が地球外生命体のせいで関わらざるを得なくなっていく」
というコンセプト・アイデアは非常によかったが、
全体として惜しい。そして次回作に期待したくなる作品だった。


[ 2011-01-11 17:13:13]
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